●食材の健康効果
①カリウムが多く含まれているため、「むくみ」の解消効果がある。また、利尿が促進され、体内に蓄積された塩分の排泄を促すなど高血圧を予防する働きがある。
- 脂質分解酵素である「ホスホリパーゼ」が含まれていることが最近分かった。
- 漢方的に、身体を冷やす効果があり、夏バテ予防など「夏野菜」として最適。
- 免疫力を強化するので、風邪の予防に効く。
- 肌や皮膚の老化防止に効く、ビタミンCが含まれている。美容に役立つ。
①種まき:苗床またはポット。
苗:本葉3-4枚ついた苗を、5月中旬から7月末に定植。
②栽培での留意点
堆肥を十分に与える。深く耕し、土をよくする。
・堆肥 3kg,石灰 100-150g,鶏糞 300g、有機配合肥料 250g /1㎡あたり
・追肥:高度化成肥料(窒素、リン酸、カリの含有総計が30%以上)
肥料切れに注意する。
キュウリは、成長が早く、苗の定植から収穫まで約30日、種まきから約60日という短期間で生育。
③定植
ポリ鉢がちょうど隠れるぐらいの深さに植える。
苗床等から畑の畝に移し替え、敷藁をしてたっぷり水をやる。
支柱栽培では、本葉が6,7枚ぐらい出たところで、倒れないように支柱(合掌式、U字式)を立て、紐などで固定する。
雌花が咲いたら、1週間から2週間ごとぐらいに追肥料して、肥料切れにならないように注意する。
水やりは、乾燥しないように随時行う。なお、水はたっぷりを心がける
・株が衰えると、曲がり果ができる。肥料や水が切れないようにするのが、長く収穫するコツである。
○病害虫(防除農薬例/商品名)基本は「耐性」の強い品種を選ぶ。
ウリハムシ→葉を食べ、穴だらけにする。(ダイアノジン粒剤)
べト病→梅雨時に発生しやすい。病斑を生じ、黄色に葉の裏に灰色のカビがはえる。(ダイファー水和剤など)
ウドンコ病→やや、乾燥気味で、やや寒いときに発生しやすい。うどん粉のような白い粉が生じ、時間がたつと灰色から黄色になり、ひどい時には枯れてしまう。(ポリオキシンAL水和剤など)
アブラムシ→芽の先や葉の裏側について汁液を吸収する。(マラソン乳剤など)
- 簡単料理(写真023,024,025とキャプション)
・ねぎザーサイで和える。
・しそふりかけで和える。
・からし酢みそをつける。
★豆知識:インド北部、ヒマラヤ山麓原産。
キュウリの歴史は古く、今から4,000年前のメソポタミアで盛んに栽培されていた。インド、ギリシャ、エジプトでも栽培された。なお、日本でも平安時代から栽培された。なお、ウリ科の植物は縄文時代の遺跡からもその痕跡が見つかっており奈良時代の万葉集にも登場している。なお、胡瓜の「胡」の字は、シルクロード経由であることを示唆している。
参考:
「野菜の作り方」草加市農業振興協議会(平成9年3月)
別冊「やさい畑」野菜づくり名人の秘訣、家の光協会(平成22年12月)
「野菜作り「コツ」の科学」講談社(2018年7月)